保険診療・自由診療・先進診療・混合診療について

保険診療自由診療

がん治療において、気にかかるのはやはり医療費。
一般的な治療法(外科手術、抗がん剤治療、放射線治療等)は、保険で認められているため、7割は保険給付され、患者は3割しか負担しなくて良い(保険診療)。しかし、保険対象外の診療(保険診療)を受ける場合には、患者は全額負担しなければならない(自由診療)。

自由診療の落とし穴:混合診療における扱い

この自由診療であるが、実は大きな落とし穴がある。
それは、もし「保険で認められている治療法(保険診療)」と「保険で認められていない治療法(保険外診療)」を組み合わせて受けた(混合診療)場合、どちらも自由診療扱いになり、全額負担になる。
すなわち、保険外診療を受けた際に生じる検査・診断・入院・投薬費なども全て患者負担になるのである。

なぜ混合診療は原則全額負担?

ちなみになぜ、この混合診療が全額負担になるのかというと、1)本来は、保険診療により一定の自己負担額において必要な医療が提供されるにもかかわらず、患者に対して保険外の負担を求めることが一般化し、患者の負担が不当に拡大するのを防ぐため、2)安全性、有効性等が確認されていない医療が保険診療と併せ実施され、科学的根拠のない特殊な医療の実施を助長するのを防ぐため、というのが厚生労働省の見解である。

先進医療は混合診療において「例外」扱い

しかし、実は保険対象外の一部の診療については、安全性を確保し、患者負担の増大を防止するといった観点も踏まえ、国民の選択肢を拡げて利便性を向上する目的で、保険診療との併用を認められた診療がある。それが先進医療である。

この先進医療は、その診療自体は患者の全額負担であるが、その際に生じる検査・診断・入院・投薬費などの保険診療は3割負担になるため、自由診療に比べて患者への負担が軽減する。

以下がまとめになります。

今回のまとめ

保険診療:保険で認められている治療法。

保険外診療:保険で認められていない治療法。 先進診療と自由診療に区分される。

混合診療保険診療保険外診療の併用。原則は禁止されている(全て患者の全額負担)であるが、先進診療においては、保険診療は患者の一部負担としている。

参考にしたのはこちら!

www.mhlw.go.jp

www.mhlw.go.jp